2025年3月16日日曜日

第49回読書会あなたと推し本開催報告 その3

今回どうしても参加を見送らざるをえなかった「あなた」よりマインド枠としてご紹介いただいた本があります。

了承を得ましてご参加の皆様とともに読書会の面白さを共有できたら嬉しいです。

コメント・画像等送ってくださりありがとうございました。


僕が殺した人と僕を殺した人












2015年アメリカで連続殺人鬼の「サックマン」が逮捕されます。かたや1984年台湾でユン、アガンとダーダーの兄弟、ジェイの4人の少年は時に喧嘩をしながらも友情を育んでいました。何故全然違う物語の舞台が?「サックマン」はどうして生まれたのか、その正体は?少年たち特有のひたむきさ、残酷さ、喜びが物語の中に感じられて、友情や絆の物語に感じられますが、少年達の家庭環境に変化が出る事で暗雲がたちこめます。徐々に噛み合わなくなった少年たちに起きた出来事がサックマンにどう繋がるのか?最初は少しの思いだったのが徐々に大きくなって、少年達の強がりや弱さがサックマンを生み出したとも言えると感じました。痛々しい程の少年達の熱を溢れんばかりに感じます。そしてサックマンと担当弁護士の「わたし」の対話は息が詰まりそうに緊迫感があり、底が見えない悲しさがありますが、読み進めていくうちに荒々しい激しさと、悲しみが少し浄化されるような柔らかさが感じられ、正に台湾出身の東山彰良さんワールドです。昔と変わらず友人を救おうとする物語といえます。明るい話ではないですがオススメです。


仕掛人藤枝梅安












今回は小説ではなく、劇画コミックの紹介です。SPコミックス さいとう・たかを
藤枝梅安が「仕掛け」を行う時に限らず、普段の表社会での生活においても、彦次郎(ひこじろう)という友人が存在します。二人は「梅安さん」「彦さん」と呼び合う仲です。
裏稼業の「仕掛け」を行う時の協力や連携だけでなく、普段から苦楽を共にできる友人の存在は「やっぱり、いいなあ…」と思わされます。
なお、原作は池波正太郎の小説です。


これまで読書会に参加されていて今回も!の枠からどうしても断念せねばならなかったお気持ちをマインド枠でいくばくかを還元できるだろうかと思いますが、折に触れて色々なあなたを推していけたらと思っております。

今回も読書会では本の面白さ、あなたのチョイス、読書の魅力を存分に語って聞くことができました。


※ 読書会にご参加いただくにあたり、皆様の個性あふれる日常を垣間見てしまいました。ちょろりと報告させていただきます。

1.本多めの喫茶店でブックカバーtake freeのゲット

「読書会でブックカバーフェチの人の影響を受けてガチでしおりとブックカバーに興味わいて、喫茶店で見つけて奇声を上げてちょうだいしてきましたーーー」



さすがやな!









2.用意周到な参加

「この本を読んで、仕事に対する向き合い方やネイルサロン初参戦なども経験してみた」

素敵なネイルを拝見したのはもちろんですが、紹介コメントを用意してきてくださったことも嬉しく!お楽しみいただけたのであれば光栄です。


3.帰宅時に図書館で遭遇

読書会でたっぷり本の話をしたにもかかわらず、さらに本を求めて会場最寄り図書館で読書会参加の方に遭遇しました。

さらに!これまでの読書会にも参加されている方とも合流(別件用事があったそうです)

本…いけてる


4.0次会、二次会

会場予約の時間に余裕があって助かりました。この時間も大切にしたいものです(しかしエンドレスなので時計はだれか気にしてーー)




3 件のコメント:

  1. 匿名3/30/2025

    藤枝梅安シリーズは、さいとうたかをの諸事情で雑誌への連載を休止、武村勇治が後を受けて劇画コミックの連載を続けました。
    池波正太郎の原作が未完なので、やがて武村の劇画で「最終回」を迎えます。

    結論から申し上げますと、私はさいとうたかをの画風が好きです。

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    1. daeyong3/30/2025

      名前を入力し忘れました

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  2. メディア化された豊川氏を中心に藤枝塩梅を想像する人も多いかもしれませんねー。池波正太郎節炸裂と言ってもいいくらい時代物シリーズは定評があると思います。
    ところでさいとう氏といえばゴルゴ、鬼平、他多数ですが私はさいとう氏の「水滸伝」が思い出されます、幼い頃自宅にありました…

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