2023年10月21日土曜日

第28回読書会「二代目あなたと推し本」開催報告 その3

 
このたびどうしても参加を見送らざるをえなかった「あなた」よりマインド枠として紹介いただいた2冊があります。

了承を得まして皆様とともに読書会の面白さを共有できたら嬉しいです。

画像もコメントも頂戴しております。

ありがとうございます。











『村上春樹と小阪修平の1968年』 読書会に参加される方の多くが、村上春樹が好きだとおっしゃいます。 しかし村上春樹の作品に登場する人物は、どことなく「ファンタジー」っぽい。 (都会に住んでいるエリートサラリーマンなど。) 一方で、「全共闘を始めとした学生運動は全て幻想(ファンタジー)だった」 そのような振り返りや評論を聞いたことがあります。 小阪修平先生も東大全共闘のメンバーの一人でした。 村上春樹と小阪修平の二人を比較・対照する一冊です。 shinsensha.com/books/831/











『金剛山(クンガンサン)の虎退治』(太平出版社) 「ファンタジー」と言われて色々と考えたのですが、民話が原点かなと思いました。 自分自身の専門分野の一つでもある朝鮮半島の民話です。 腕の立つ猟師を父親にもつ吉龍(キルリョン)。 父親は金剛山に住んでいる人食い虎を退治に行くも帰らぬ人に。 吉龍は、父親の敵討ちを遂げるために何年も何年も厳しい修行に耐えたのち、敵討ちを遂げる。 それだけでなく、故郷へ帰ってから都に住む大臣の一人娘と結婚するというハッピーエンドまで。 (これは大臣の娘も虎に飲み込まれていて、吉龍と一緒に虎退治をするためです。) 悲願を達成した上で、さらに幸せが訪れる。そういう意味でも「ファンタジー」ですね。 この本は「虎退治」に限らず、民話がいくつも収められています。 例えば、「人の悪口を言ってはいけない」「欲張るとバチが当たる」「約束を守ることの大切さ」などを 口うるさいお説教のように言うのではなく、「ファンタジー」の世界で示す。 民話にはそういう効果があると思います。


マインド枠を発動された方々とはリアル読書会でその会ではお会いしておりません。

しかしどうして?誰ともかぶらない選書を?


0 件のコメント:

コメントを投稿